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2005年12月21日

【宮崎】高千穂鉄道廃線へ

台風被害で運休が続いている宮崎県の高千穂鉄道。存続か廃止かを巡る昨夜の取締役会で廃止が決まってしまいました。
大変残念ではありますが、後でご紹介する新聞記事によれば、高千穂町長が町単独で部分運行を模索したいとするなど、再開の望みが完全に消え去ったわけではなさそうです。今しばらく希望を持って再開を待ちましょう。
21日付け毎日新聞オンライン版の記事から抄録します。

高千穂鉄道:廃止決まる 沿線住民にショック 台風災害が追い打ち /宮崎

宮崎県などが出資する第三セクター「高千穂鉄道」の廃止が決まった。9月の台風14号災害が追い打ちをかけた「悲運の廃線」に、沿線住民や地元観光業者らは落胆の表情。一方、この日の取締役会後に涙ながらに会見した黒木睦郎社長(高千穂町長)は、今後町単独で部分運行を模索したいとするなど、関係者の同線にかける思いをのぞかせた。【甲斐喜雄、中尾祐児】
■利用者
9月の運休後も、路線バスに乗って日之影温泉駅の駅舎内の温泉に通っている同県延岡市中三輪の無職、中島ツルさん(85)は「多くの人がお湯に入りに来て、にぎわっていたのに……」と肩を落とした。(後略)
■観光業者
2年前に導入した観光トロッコ列車の人気が高まっていただけに「神話の里・高千穂町」の町旅館組合会長の中藪紘三さん(61)の落胆は大きい。運休のため、トロッコ列車が目玉だったツアーのキャンセルが続出した。「福岡の旅行業者から『もう客は送らない』と断られた」という。(後略)
■鉄道関係者
台風14号が通り過ぎた直後、五ケ瀬川沿いの流出した鉄橋の残がいを見た時「あまりにも無残な姿に『もう、だめだ』と涙が流れた」と同鉄道の運転手、竹本良一さん(40)。
関西の私鉄の車掌を辞め、古里の鉄道の運転手になって10年。鉄道存続を願ってきただけに「(会社に)言いたいことは山ほどあるが、今は胸にしまっておきたい」と、悔しさをかみしめた。
◇「経営見通しからやむを得ない」−−安藤忠恕知事の話
(略)
◇「断腸の思い」謝罪−−黒木社長
「断腸の思いですが、経営を持続出来ない。断念することといたしました」。黒木社長は記者会見で目頭を押さえながら、声を絞り出した。
沿線住民には「今日は八戸地区(日之影町)のみなさんが5000人以上の署名を持っておいでになりました。本当に申し訳ありません」と頭を下げて謝罪した。
一方、現在の三セクとは別会社として、高千穂町が民間と協力して部分運行を目指すことに「(民間の名前は)言える段階ではない。現在の三セクという枠組みでの経営は断念しましたが、町として新たな道を探りたい」と述べた。
(後略)
12月21日朝刊
(毎日新聞) − 12月21日17時51分更新

投稿者 うえの : 2005年12月21日 19:34

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先ほどの記事をアップしてからヤフーのニュースを読みに行ったのですが、実に残念な情 [続きを読む]

トラックバック時刻: 2005年12月22日 12:43

コメント

現在、延岡駅ホームには
高千穂鉄道の車両は
保存されていますか。

投稿者 牧野 佑介 : 2008年10月12日 19:36

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