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2005年08月30日

【18きっぷ】井原鉄道を訪ねて

8月30日(火)、晴れ〜雨

今日は岡山の井原鉄道井原線に乗ろうと思う。
井原線は昭和41年(1966年)に国鉄井原線として工事が始まりました。後に国鉄が民営化となってからは井原鉄道株式会社として再度出発し、平成11年(1999年)に開通して現在に至ります。
<開通は『平成11年1月11日午前11時11分11秒』と1づくしという気合の入ったものだったようです。>
路線は総社(伯備線と連絡)〜神辺(福塩線と連絡)まで、総延長は41.7kmです。ほとんどが立派な高架軌道で踏み切りは井原駅の前後などごくわずかしかありません。

フリー切符イラスト面の画像 伯備線の普通電車を総社で降り、跨線橋を渡って井原線に乗り換えます。改札口で女性係員からほのぼのフリー切符(1200円)を買い求めます。片道運賃は1070円ですが、普通の切符は卓上電算機みたいな機械から打ち出すレシート様のものです。少々高くなるのは承知で記念に残るフリー切符の方を買いました。

フリー切符日付面の画像これは日付が入った面です。どちらが表面で裏面かは分かりません。広告の紙みたいな手触りなのとぺらぺらなのでなくしてしまわないかと気を使いました。

総社駅にて乗り場に出るとすでに単行の気動車が入線しています。車内へ入るにはボタンを押してドアを開けます。
荷物を座席に置きコーヒーでも買おうと乗り場を見回しますが、自販機はないようです。なくて困るものではありませんが始発駅として改札内に一台は欲しいところです。

車内の画像気動車は定刻に発車しました。乗客はわしを含めて3人。ゆっくり加速して伯備線に入り、次の清音(きよね)までのんびり走ります。清音駅の乗り場は伯備線乗り場の倉敷側の端を乗降階段で区切る形で使用しています。見た目は一つの駅ようです。
清音駅を出ると伯備線の上下線に挟まれて走り、すぐに高架となって右に曲がり高梁川を渡ります。高梁川は岡山県西部を流れる大きな川で、沿岸でよく知られた見所に井倉洞がありますが、変わったものとして今でも渡船があるのだそうです。水江の渡し舟として大正時代から続いているとのこと。40mほどの川幅を3分程度で渡る。これは機会があればぜひ乗ってみたい。

さて、気動車の乗り心地です。高規格の軌道を走る割にあまりよくありません。
まずエンジン音が非常に大きい。先日乗った三木鉄道の気動車に比べると小川のせせらぎと瀑布くらいの違いがあります。クロスシートはやや小ぶりで座面は硬く、シートピッチはやや狭い。1時間乗り通すのは少し疲れます。或る程度まとまった時間を乗車するならロングシート部の方が乗り心地は良いと思いました。
トイレは狭いものの、鏡が取り付けられているのは好感が持てました。

軌道の画像列車は写真のような立派な軌道敷をぐんぐん走ります。時速は最高で110キロ出せるそうですが、加速・力行時の音が五月蝿いので速度で時間を稼ぐよりも快速か急行運転で小駅を通過するようなダイヤも一考の価値がありそうです。

矢掛(やかげ)駅にてすっきりした雰囲気の矢掛(やかげ)駅。すでに廃止された井笠鉄道矢掛線の発着駅として栄えたところです。井原線は一部区間をこの井笠鉄道の廃線跡を使って建設されたと聞きます。高架で一気に駆け抜けていく今、当時ののんびりとした雰囲気は果たしてどこかに残っているのでしょうか。

神辺駅の駅名標 井原線の駅名標はイラスト付きです。これは終着駅神辺駅のもので、その駅周辺の見所、歴史などに因んだ絵柄となっているようです。

神辺駅にて折り返し清音行きおよそ1時間で終点の神辺に到着します。井原線は滞りなくすいすい進んでいく点では優れた路線といえますが、どういうわけか退屈で汽車旅大好きのわしでもさすがに何度か眠気に襲われてしまいました。風景が田園や宅地ばかりという単調なものという理由ばかりではなく、路線全体が新幹線の設備みたいに綺麗にまとまりすぎていているせいもあるのではないか。
あとで調べてみると井原線沿線には歴史的な見所が多いようです。乗って楽しむというより、そうした遺物などと「見て」楽しむ路線のような気がします。

投稿者 うえの : 2005年08月30日 21:00

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