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2009年10月31日

【石川】北陸鉄道石川線部分廃止

石川線加賀一の宮駅にて

今日をもって石川線の加賀一の宮〜鶴来間(2.1km)が廃止となりました。
起終点駅の加賀一の宮駅は付近にある白山比咩(しらやまひめ)神社参拝の最寄駅という位置付けのため、無人駅にしておくにはもったいないほど堂々たる構えの駅舎です。
ただし参拝で賑わうのは年末年始の初詣期間中のみとあっては、この区間の廃止は止むを得ないところでしょう。
自家用車やバスが便利に利用出来る昨今、地方ローカル私鉄の今後はどこもかなり厳しい。かといって自動車は何歳になっても自由自在に運転出来るものではない以上、間近に迫っている高齢化社会には対処出来ない。年金の給付額によっては自動車の購入や維持が出来ない人も増えてくる。
そうなったときに鉄道やバスのサーヴィスが手の届くところにあるのかどうか。しかしそうなるまで既存の路線を維持して行けるのか。地方交通の問題は難しいです。

投稿者 うえの : 18:17 | コメント (0) | トラックバック

2009年10月30日

【三重】名松線部分廃止

名松線伊勢奥津駅にて

新聞各社の報道によりますと、三重県の松阪から伊勢奥津を結ぶ名松線が一部区間で廃止となるもようです。
これは東海旅客鉄道が今月29日に発表したものです。廃止となる区間は今月初めに三重県地方を襲った台風18号の被害で不通となっている家城〜伊勢奥津間の17.7kmです。廃止後の区間はバス運行に切り替えて利用者の利便を極力図る見通しです。
山間部を走る家城〜伊勢奥津間は約40カ所で土砂崩れなどが発生したうえに周辺部の山林も大きな被害を受けているため「再開を目指す状況になく、現実的でない」(中日新聞)との結論に至ったようです。
名松線は当初の予定では名張まで線路を伸ばすはずでしたが、延伸どころか縮こまってしまう事態になってしまいました。
国鉄時代にも台風被害で廃線の危機に陥り、何とか再生は果たしたもののさらに今回の台風被害で投資に見合う復活路線とはならなかったようです。
過去に一度だけこの路線に乗ったことがあります。終着の伊勢奥津駅には給水塔が残っていて、駅前のいい具合に寂れた様子などはローカル線の旅の満足度をかなり高めるものでしたが、それは利益を追求せねばならない鉄道会社にとってはありがたくない風情なわけで・・・。
乗った当時(90年代前半頃)は伊勢奥津駅から三重交通のバスが名張方面に連絡していましたが、今ではどうなのか。
終端駅の風情あふれる山間の駅でした。

投稿者 うえの : 21:31 | コメント (0) | トラックバック

2009年10月25日

【和歌山】紀州鉄道キハ603定期運行終了

御坊駅にて

紀州鉄道の顔として走り続けてきたキハ603が10月25日をもって定期運行を終了しました。キハ603は昭和35年生まれ。大分県の大分交通耶馬溪線で活躍した後、昭和50年の耶馬溪線廃止と共に紀州鉄道に移って来ました。
国鉄の湘南電車クハ86を思わせる正面二枚窓のデザインがオールドファンには懐かしさを感じさせてくれます。
紀州鉄道での走行速度はゆっくりしたものでしたが、それでも寄る年波には勝てず、今日の引退となってしまいました。
紀州鉄道側は保存したい意向のようですが動体保存となると巨額の費用がかかるため、静態の展示保存となるのが現実的のようです。

投稿者 うえの : 11:02 | コメント (0) | トラックバック