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2005年12月16日

【列車】寝台特急「出雲」は来春限り?

以前のエントリーで書いた寝台特急「出雲」の廃止がどうやら具体化の動きです。国鉄がいくら民営化したといってもまだまだ根本は役所でしょうから、廃止するといえば廃止するわけで、あとは「ご理解頂きたい」という決まり文句で逃げ切るという形が見えています。
自治体のほうでどうしても残したいというのであれば、発着駅は「東京」という固定概念を捨てること。自治体が協力し合って自前で立派な客車を作り走らせるという考えがあってもいい。また、前にも書きましたが、寝台列車の種別は特急や急行にこだわらないことも大事だと思います。快速化にしてもいいではないか。大体廃止する理由のひとつに車両が老朽化したからという以上、偉そうに「特別急行」を名乗る編成ではなかろうに。「特急」のくせに車内販売すらまともに行なわれていない。
「出雲」は東海道本線の米原から西は全て西日本旅客鉄道の域内を走ります。それなら東京〜米原間を廃止し、米原駅を発駅にして東京発最終のひかり号から米原駅で、またのぞみ号から京都駅でそれぞれ連絡し、京都を大体零時頃に発つダイヤでゆっくり山陰本線を走っていくのもよいし、どこかの駅で停泊して乗客にゆっくり眠っていただくのもよい。寝台特急だからといって高速で限りなくぶっ飛ばす必要はない。いかに快適に夜を過ごしてもらえるか。眠ってもらえるか。腹が減ったときに食べてもらえるか。目的駅に着いたときに少しでも満足感を持ってもらえるか。何かというと速度の議論がすぐに出てきますが、それも場合や列車によりけりです。などといろいろ妄想を書いてもなくなるものはなくなるのだろうな。
廃止の理由に乗客減が必ず上がりますが、寝台列車に関しては「二度と乗りたくない」気持ちにさせるよう会社側が結果的に仕向けているとしか思えない。少しくらい客車がボロくても「汽車」が好きな職員が「きちん」と手入れして運行すれば乗る人はいますよ。合理化が進んでそうした職人さんが少なくなってしまったのでしょうか。
16日付け産経新聞(共同通信配信)の記事を抄録してみます。

寝台特急「出雲」廃止も JR西、乗客減で検討

JR西日本は16日、来年3月のダイヤ改正で、東京と出雲市(島根県)を結ぶ寝台特急「出雲」の廃止を検討していることを明らかにした。
飛行機や高速バスに押され、乗客の減少が続いているため。同じ区間を岡山経由で結ぶ寝台特急「サンライズ出雲」は存続させる。
「出雲」は1972年3月にデビュー。東海道線、山陰線経由で1日1往復し、出張や観光のほか、年末には帰省にも利用されている。最近は乗客が平均約80人と、ピーク時の3分の1に落ち込んでいる。
JR西日本の幹部は「運行が非効率な上、車両が老朽化しており、東京の車両基地も手狭になっている」と廃止検討の背景を説明。既に沿線の自治体にも伝えた。
兵庫、鳥取、島根の3県はJR西に存続を要望。国鉄出身の澄田信義・島根県知事は「山陰と東京をつなぐ貴重な交通手段。国鉄時代にかかわりもあり、思い入れがある」と話している。
JRの寝台特急は、ことし10月のダイヤ改正で「彗星」(京都—南宮崎間)がなくなるなど廃止が相次いでいる。(共同
(12/16 08:29)

投稿者 うえの : 2005年12月16日 12:18

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現在、東京と山陰地方を結ぶ寝台特急は「サンライズ出雲」と「出雲」の2本が運行して [続きを読む]

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