2009年10月30日

【三重】名松線部分廃止

名松線伊勢奥津駅にて

新聞各社の報道によりますと、三重県の松阪から伊勢奥津を結ぶ名松線が一部区間で廃止となるもようです。
これは東海旅客鉄道が今月29日に発表したものです。廃止となる区間は今月初めに三重県地方を襲った台風18号の被害で不通となっている家城〜伊勢奥津間の17.7kmです。廃止後の区間はバス運行に切り替えて利用者の利便を極力図る見通しです。
山間部を走る家城〜伊勢奥津間は約40カ所で土砂崩れなどが発生したうえに周辺部の山林も大きな被害を受けているため「再開を目指す状況になく、現実的でない」(中日新聞)との結論に至ったようです。
名松線は当初の予定では名張まで線路を伸ばすはずでしたが、延伸どころか縮こまってしまう事態になってしまいました。
国鉄時代にも台風被害で廃線の危機に陥り、何とか再生は果たしたもののさらに今回の台風被害で投資に見合う復活路線とはならなかったようです。
過去に一度だけこの路線に乗ったことがあります。終着の伊勢奥津駅には給水塔が残っていて、駅前のいい具合に寂れた様子などはローカル線の旅の満足度をかなり高めるものでしたが、それは利益を追求せねばならない鉄道会社にとってはありがたくない風情なわけで・・・。
乗った当時(90年代前半頃)は伊勢奥津駅から三重交通のバスが名張方面に連絡していましたが、今ではどうなのか。
終端駅の風情あふれる山間の駅でした。

投稿者 うえの : 21:31 | コメント (0) | トラックバック