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2005年12月31日

【福岡】日田彦山線のめがね橋がライトアップ

いよいよ今年最後の大晦日に当たりまして、当ブログをご覧頂きました皆様に深く御礼申し上げます。新年も元日から変わらず営業の予定です。よろしくご愛顧賜りますよう御願い申し上げます。

さて九州から年末年始にほっとする「明るい」話題が入っています。福岡県を走る日田彦山線の橋がこのあと1/9までライトアップされているそうです。この路線は気動車で走るばかりで沿線に下りたことはほとんどありません。こんな面白いところがあるなんて恥ずかしながら知りませんでした。
30日付け毎日新聞オンライン版の記事から抄録です。

めがね橋 JR日田彦山線でライトアップ

山腹を縦断する福岡県東峰村宝珠山の日田彦山線に架かる「めがね橋」が、ライトアップされている。暗闇の中に浮かび上がった橋を走る列車はさながら「銀河鉄道」のようで、写真愛好家にも人気のスポットとなっている。
名物の橋を村おこしに活用しようと、合併前の旧宝珠山村が4年前に始めた。県道八女香春線沿いにあるめがね橋は大小五つあり、このうち岩屋地区の橋など3橋が橋脚の下に置いた投光器で照らされている。1月9日までの午後6〜10時にライトアップされる。【柳瀬成一郎】
毎日新聞) − 12月30日10時49分更新

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2005年12月30日

【沖縄】那覇〜名護間に鉄道建設案が浮上

今年もいよいよ後りわずかとなりました。このまま2005年が過ぎていくかと思いきや、楽しい意味での驚きのニュースが入ってきました。
政府、与党はアメリカ軍の普天間飛行場移設に伴う振興策として那覇空港の新滑走路建設のほか、那覇から名護まで鉄道路線建設を検討するというのです。現在、沖縄での鉄道といえば那覇市内をモノレールであるゆいレールが走るだけです。昔は沖縄にも鉄道があったのですが、大東亜戦争の終わり頃には衰退し、その後アメリカによる統治が始まってからは自動車道路が中心に整備されたため復興しなかったとされています。
今回の話は提案という段階ですので実現するかどうかは全く不明です。しかし鉄道関連では殺伐としたニュースが多かった今年だったため年末に夢のあるお話が聞けてちょっと明るい気持ちになりました。
30日付け読売新聞オンライン版の記事から抄録します。

普天間移設の新振興策、那覇—名護に鉄道を検討

政府・与党は29日、米海兵隊普天間飛行場のキャンプ・シュワブ沿岸部への移設について、地元の理解を得るため、同県北部の新たな振興策を策定する方針を固めた。
目玉事業として、名護市と那覇市とを結ぶ鉄道の建設、那覇空港への新滑走路建設などの交通基盤整備計画を検討している。在日米軍再編の最終報告が来春策定された後、新振興策をまとめる考えだ。
日米両国は1996年、普天間移設を決定。政府は代替施設を辺野古沖に軍民共用空港として建設することとし、2000年度から10年間、年100億円規模の北部振興策を実施する予定だった。
しかし、辺野古沖への移設が頓挫し、10月の在日米軍再編中間報告で、移設地がキャンプ・シュワブ沿岸部に変更されたため、政府・与党は新振興策を検討することにした。軍民共用空港の計画も白紙となったことから、鉄道計画はその代替手段の意味を持つ。
沖縄県では、那覇市にモノレールがあるが、鉄道はない。那覇市から約60キロ・メートル離れた名護市を訪れる観光客はタクシーなどを利用している。政府・与党は鉄道建設で北部への観光客を増やし、沖縄市などに駅を設置して沿線の利便性向上を目指す。06年度にも、調査に着手したい考えだ。
(略)
このほか、新振興策には、道路整備、情報通信機能強化、港湾などの海上交通機能整備なども盛り込まれ、全体では数千億円の規模となる見通しだ。
(2005年12月30日3時4分  読売新聞)

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2005年12月29日

【京都】近鉄上鳥羽口駅

近鉄京都線上鳥羽口駅。高架化工事の際、島式の乗り場となりました。
番線表示は「2」と「3」。普通は「1」から始まるはずなのに・・・。
この駅には上下線とも外側に通過線がそれぞれ1本ずつあり、通過線(1)、待避線(2)、待避線(3)、通過線(4)という業務用の考え方で乗り場の番線が表示されていると思われます。
京都駅や阪急京都線の淡路駅にも1番線がないなど、駅によっては面白い番線表示や構造があって興味は盡きないですね。

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2005年12月28日

【関西】関西おでかけパス

西日本旅客鉄道では、来年1/7から3/12まで、土曜、休日に限り有効の関西おでかけパス(PDFファイル)を発売します。主として京阪神や奈良、和歌山の大阪近郊区間が乗れる一日乗車券で、大人2000円です。
発売は乗車日(予め日を指定のこと)の1ヶ月前〜3日前まで。新幹線以外の在来線優等列車の普通車は特急券、急行券で乗れます。
この企画乗車券は今年12/18まで売られていた同じ名称のきっぷを前売り条件を少し緩和して再度発売するものといえそうです。これまでは最低でも乗車予定日の7日前までに購入しなくてはなりませんでした。おそらく批判を受けての規則改変かと思いますが、それでも3日前までに買わなくてはならないというのは、ふと思い立っての気まぐれ旅や買物には使えないきっぷです。それも乗車日を指定しなくてはならない。一般客は必ず決められた予定に従って動くものと思い込んでいるのなら大間違い。
果たして乗って欲しいのか、或いは乗って欲しくないのかどちらなのでしょうか。西日本旅客鉄道には割引乗車券が少ないという批判をかわすために存在するきっぷか。せめて乗車日前日まで発売されるならもうちょっとは使いやすいきっぷではないでしょうか。
どういう市場調査を行なってこのきっぷにこうした規則を当てはめたのかは凡人の知るところではありません。が、西日本旅客鉄道の側に、「我が社はこれがお客様に対しまして可能な限りの便利さと安さをご提供する乗車券と考えております」という根拠があるのならぜひともご高説を賜りたいものであります。
一応は安い値段できっぷの配給は行なうが人民は基本的には定価で乗るべきであると、本当はお考えなのでしょうか。そんなことではスルッとKANSAIの豊富なお得チケット群にしてやられますぞ。
などと文句ばかり並べるのも大人気ないので、これまでの規則が準用されると仮定して利点をとりあげると、在来線であれば特急、急行列車の全ての車両設備(もちろんA寝台個室なども!)が料金券さえ揃えれば特に乗車券を別に買わなくてもそのままで乗れるということです。たとえば寝台特急「あかつき」のシングルデラックスで京都から三宮まで殿様気分に浸ることも可能。寝台特急「はやぶさ・富士」の試し乗りだって出来そうですが、果たしてこれは近郊区間の終電車までの列車という範疇に入るのかどうか。などと頭を悩ませるのも楽しいです。大阪から京都に帰る人で電車が込み合うのを避けたい場合は寝台特急「日本海」や急行「きたぐに」の各種寝台やグリーン車を使うことだって出来ます。京阪間わずか43キロ弱の距離とはいえ夜汽車の旅気分は満点です。
いえ、わしはそんなこと金があってもやりませんけどね。ま、これから新年を迎えることですし、『夢見るきっぷ』ということにしておきましょう。

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2005年12月27日

【埼玉】秩父鉄道が受験生を応援

以前のエントリーで受験生の合格祈願のために列車が車輪の滑り止めに使う砂がお守りとして配布される話題を取り上げました。
各地の鉄道会社で同じような試みが散見されるようで、埼玉県からは秩父鉄道が滑り止めのお守りを販売するという話題が入りました。
500セット限定ということです。関東圏で興味ある受験生諸君は一つお守りにいかがでしょう。
27日付け毎日新聞オンライン版の記事から抄録します。

秩父鉄道:「すべり止め砂」で合格祈願 元日から記念切符発売 /埼玉

秩父鉄道は1月1日から、受験生向けに「合格祈願鉄道すべり止め砂付記念入場券」を発売する。長瀞町の宝登山神社で合格祈願を受けた砂と長瀞駅の硬券入場券、宝登山神社と満開の桜の写真の台紙付きで1セット160円で、500セット用意する。
同社によると、列車は鉄のレールと車輪で走るため、急な上り坂ではレールの上で車輪が空回りすることがある。その際、レールと車輪の間に砂をまき、摩擦を大きくして滑り止めの役割を果たす。「すべり止めの砂」が祈願を受けた秩父三社の一つ、宝登山神社では、学問の神様の菅原道真公もまつられている。
長瀞駅で発売し、本社営業推進課で通信販売する。駅窓口の販売では、硬券の刻印日付けは購入日になる。通信販売の場合は「18・—1・—1」で刻印するが、受験日など希望日でも申し込める。電話048・523・3313秩父鉄道営業推進課記念入場券係。【畑広志】
12月27日朝刊
(毎日新聞) − 12月27日16時25分更新

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2005年12月26日

【宮城】くりはら田園鉄道に一級史料

宮城県内を走るローカル鉄道、くりはら田園鉄道。電車が走っていた頃を見てみると関西人のわしには近江鉄道のような雰囲気に思えます。今はやはり関西人には北近畿タンゴ鉄道で馴染みがある型(KD951型)の気動車が運転されています。中には名鉄で走っていたような型の気動車(KD11型)もあるようです。
2007年度には廃止となる方針のこの鉄道で、創業から現在に至る体系的な会社の史料が多数見つかったそうです。ひとつの鉄道会社としては非常に珍しいこととされ、特に経営史料はかなりの価値があるものだとか。
いやはや、あるところにはあるものです。
25日付け河北新報オンライン版の記事から抄録します。

くりでんの史料超一級 研究者5人が栗原で確認

2007年3月に廃止方針の第三セクター・くりはら田園鉄道に、国内では例のない貴重な鉄道史料が、多く残っていることが分かった。23、24の両日、国内鉄道史の第一人者である老川慶喜立教大教授、高嶋修一立正大講師ら研究者5人が現地調査して確認。老川教授は「超一級の鉄道史料で国内的に非常に価値がある。行政とも協力して史料保存を働きかけたい」と話している。
老川教授らは、約90年前からそのまま残る木造駅や整備工場を視察したほか、本社にある各種文書記録を確認した。
最も注目したのは、営業報告書、重役会議議事録といった経営関連の文書や整備工場の設計図など。会社設立の1918年から現在まで87年分が完全に残っていた
鉄道関連の経営史料は自然災害や戦災で散逸している場合が多く、一鉄道会社の変遷を示す史料が体系的に残るのは、国内ではすでに廃線となった加悦鉄道がほぼ唯一の例。交通博物館の岸由一郎学芸員は「史料点数は加悦鉄道を大きく上回ると予想される。鉄道史だけでなく、地域経済史、技術史の点からも、極めて貴重な史料ではないか」と指摘した。
(後略)
河北新報) − 12月25日7時4分更新

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2005年12月25日

【列車】夜行特急「利尻」と「オホーツク」が季節列車に

先ごろ来春のダイヤ改正概要が旅客鉄道各社から発表されました。このうち北海道旅客鉄道でも夜行特急が縮小となりました。
札幌−稚内を結ぶ特急「利尻」と札幌−網走間の特急「オホーツク9・10号」がそれぞれ運転期間が短くなります。前者は夏季の運転、後者は冬季の運転に限定されるとのこと。民営化発足当時、上野−青森間の急行「津軽」が季節列車に格下げとなったのちに消えたように、利用実績がないとこれら特急もいずれは削減されてしまうことでしょう。道内では夜行列車利用による割安なきっぷが発売されていますが、それでも日常の足としては利用客数が芳しくないのでしょう。観光特急として運転するのであれば、いっそのことC11を使った蒸気機関車牽引の夜汽車として生まれ変わればそれなりにお客さんが呼び込めるのではなかろうか。などと、妄想にふける今日この頃。

▼北海道旅客鉄道「平成18年3月ダイヤ改正について」(PDFファイル)

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2005年12月24日

【列車】京阪7200系

京阪7203F

7200系の7203F編成です。京阪電車などが導入を進めている運賃後払いのシステムPiTaPaを宣伝するラッピング電車として活躍しています。外観だけみると普通の通勤電車ですが京阪9000系や阪急の一部の形式と同様、客室窓の開閉にはパワーウィンドウを採用しています。
昔、友達と電車にも車みたいにパワーウィンドウが付かないのかな、と冗談交じりで話していたものですが現実のものとなってしまいました。

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2005年12月23日

【近鉄】京都駅に乗り場増設、他

近鉄京都駅に乗り場が増える。言われてみれば一番北側の部分は確かに工事中です。この乗り場は割合昔のままという感じで、大きい改良工事などはほとんどなされないままだったように思います。
現在の乗り場は新幹線の高架下にあるため、朝から晩まであまり日が当たらない暗い印象があります。新しい乗り場が出来たらそこはきっと明るいので特急の専用発着番線になるかも・・・。京都駅ビルからも近鉄特急の勇士が見えてよい宣伝になると思いますが、まぁ、そんな面倒な仕掛けはなしでしょう。
後掲の記事によれば乗り場増設によって<列車の出入りを効率化する>とのことですが、編成両数はこれまで通り6連が最長なのでしょうか。もっともこれからは少子化社会と言われていますから、7連や8連を考えずとも良さそう。
乗り場の完成は2010年度だそうです。
23日付け京都新聞電子版の記事から抄録します。

京都駅に新ホーム
近畿日本鉄道、中期経営計画

近畿日本鉄道は22日、2006年度から4年間の中期経営計画を発表した。京都駅のホーム新設と改札の統合に着手、あべの橋駅の商業開発などで毎年約100億円の新規投資を行い、最終の09年度に連結売上高1兆円(05年度比6・3%増)、当期利益250億円(同56・2%増)を目指す。
(略)京都駅では、2010年度中に4番ホームを完成させ、列車の出入りを効率化するほか、利用の少ない1階改札を廃止して2階改札に統合。1階の商業ゾーンの全面リニューアルに着手する。
あべの橋駅では、近鉄百貨店あべの本店を全面改装し、同店南側で新たな商業施設を07年秋以降に開業。来年3月に奈良市西部と東大阪市を結んで開業する「けいはんな線」では、始点の学研奈良登美ケ丘駅などで商業ビル開発を進める。同線の京都線高の原駅への延伸は「近未来的には無理」(山口昌紀社長)として、計画に盛らなかった。

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2005年12月22日

【列車】来春3月のダイヤ改正概要発表

来年3月のダイヤ改正について、概要が発表されました。稼げる列車は増殖しますが、売れない列車はどんどん切り捨てる方向がはっきりし始めたダイヤ改正のようです。
寝台特急「出雲」の廃止についてはずいぶんと話題になりました。鳥取県の知事さんらは働きかけを強めたいような姿勢だったようですが、すでにスジは引かれていたわけで是が非でも「ご理解いただく」ことになりました。また、大阪〜青森・函館を結ぶ寝台特急「日本海」が、青森〜函館間の運転を取りやめるようです。廃止区間には特急「白鳥」が増発されるとのこと。もともと「日本海」は青森で長時分停車していましたから乗り換えはさほど苦痛ではないでしょう。気になるのは特急料金の計算ですかね。本州から函館乗り換えで道内の特急に乗り継ぐのと、本州内で一旦乗り換えてさらに道内で乗り換えるのとでは料金に差が出る。今のままだと{本州内発駅}(特急料金正味){青森駅}(特急料金半額){函館駅}(特急料金正味){道内着駅}となるわけで、{本州内発駅}(特急料金正味){函館駅}(特急料金半額){道内着駅}だったのを考えると実質値上げです。
儲かってないんですな。客車自体、出雲と同様ご老体ですからもはや長駆1000kmの旅路は耐えられない可能性だってあります。寝台特急「日本海」も乗るなら今のうちです。ただし、供食はないものと覚悟するか予め非常食を備えてご乗車下さい。
ほかには名古屋〜奈良間の急行「かすが」も廃止となります。これで奈良に優等列車が来なくなります。特急「あすか」よりは活躍の機関は長かったですが。
では、共同通信社の記事から抄録します。

JR春のダイヤ改正発表(共同通信)

JR各社は22日、来年3月18日から実施するダイヤ改正の概要を発表した。東海道・山陽新幹線は東京〜博多直通の「のぞみ」を19本増発、1時間当たり2本となる。山陽新幹線の各駅に止まる「こだま」は乗車率が10〜30%と低調なため18本の運転を取りやめる。寝台特急「出雲」(東京〜出雲市)は廃止、大阪—函館を走る「日本海1号」「4号」は大阪〜青森の運転に変更する。
[共同通信社:2005年12月22日 18時30分]

▼東日本:2006年3月ダイヤ改正について(PDFファイル)
▼西日本:平成18年春のダイヤ改正(PDFファイル)

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2005年12月21日

【宮崎】高千穂鉄道廃線へ

台風被害で運休が続いている宮崎県の高千穂鉄道。存続か廃止かを巡る昨夜の取締役会で廃止が決まってしまいました。
大変残念ではありますが、後でご紹介する新聞記事によれば、高千穂町長が町単独で部分運行を模索したいとするなど、再開の望みが完全に消え去ったわけではなさそうです。今しばらく希望を持って再開を待ちましょう。
21日付け毎日新聞オンライン版の記事から抄録します。

高千穂鉄道:廃止決まる 沿線住民にショック 台風災害が追い打ち /宮崎

宮崎県などが出資する第三セクター「高千穂鉄道」の廃止が決まった。9月の台風14号災害が追い打ちをかけた「悲運の廃線」に、沿線住民や地元観光業者らは落胆の表情。一方、この日の取締役会後に涙ながらに会見した黒木睦郎社長(高千穂町長)は、今後町単独で部分運行を模索したいとするなど、関係者の同線にかける思いをのぞかせた。【甲斐喜雄、中尾祐児】
■利用者
9月の運休後も、路線バスに乗って日之影温泉駅の駅舎内の温泉に通っている同県延岡市中三輪の無職、中島ツルさん(85)は「多くの人がお湯に入りに来て、にぎわっていたのに……」と肩を落とした。(後略)
■観光業者
2年前に導入した観光トロッコ列車の人気が高まっていただけに「神話の里・高千穂町」の町旅館組合会長の中藪紘三さん(61)の落胆は大きい。運休のため、トロッコ列車が目玉だったツアーのキャンセルが続出した。「福岡の旅行業者から『もう客は送らない』と断られた」という。(後略)
■鉄道関係者
台風14号が通り過ぎた直後、五ケ瀬川沿いの流出した鉄橋の残がいを見た時「あまりにも無残な姿に『もう、だめだ』と涙が流れた」と同鉄道の運転手、竹本良一さん(40)。
関西の私鉄の車掌を辞め、古里の鉄道の運転手になって10年。鉄道存続を願ってきただけに「(会社に)言いたいことは山ほどあるが、今は胸にしまっておきたい」と、悔しさをかみしめた。
◇「経営見通しからやむを得ない」−−安藤忠恕知事の話
(略)
◇「断腸の思い」謝罪−−黒木社長
「断腸の思いですが、経営を持続出来ない。断念することといたしました」。黒木社長は記者会見で目頭を押さえながら、声を絞り出した。
沿線住民には「今日は八戸地区(日之影町)のみなさんが5000人以上の署名を持っておいでになりました。本当に申し訳ありません」と頭を下げて謝罪した。
一方、現在の三セクとは別会社として、高千穂町が民間と協力して部分運行を目指すことに「(民間の名前は)言える段階ではない。現在の三セクという枠組みでの経営は断念しましたが、町として新たな道を探りたい」と述べた。
(後略)
12月21日朝刊
(毎日新聞) − 12月21日17時51分更新

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2005年12月20日

【列車】出雲の廃止は確定している

<寝台特急「出雲」の廃止は確定している。早く伝えられれば良かった。>
支社長の言葉は冷たかった。新聞記事の内容を見る限りでは、関連自治体とじっくり話し合ったような印象は感じられず、やはり廃止ありきであとは「ご理解いただく」いつも通りのやり方に終わりそうです。とはいうものの、値段が高い名ばかりの特急では誰も乗ってくれない。鉄道側では割引運賃・料金で乗車出来る方策や車両のグレードアップなども勘案したという噂も聞きますが、おそらく割引で乗れるようにするとしたら今の車を若干手直しして使うほうが安く上がるでしょうし、新しい車を作ったら今の値段で今以上のお客さんを乗せないととても割に合わない。国鉄車両をうまく改造すればトワイライトエクスプレスみたいに人気が出る可能性がありますが、山陰という地方は「北海道」ほどには惹きつける何かはない。たまにしか旅行しない人はカニか砂丘くらいしか思い浮かばないだろう。
こうなれば以前にも書いたとおり、どうしても走らせたいのであれば自治体で車両を作り西日本のエリア内だけ運転して新幹線か航空機に連絡するスジを買うくらいの思い切った方策を採るべし。
同じ19日付け毎日新聞オンライン版の記事から抄録します。

寝台特急:「出雲」廃止へ 不採算など理由−−JR西日本が鳥取県に伝達 /島根

出雲市と東京を結ぶ寝台特急「出雲」について、JR西日本長谷川富夫・米子支社長は18日までに、同特急の「廃止」を鳥取県に伝えた。近く正式発表する。
鳥取県議会でこのほど報告された。長谷川支社長は不採算などを理由に「廃止は確定している。早く伝えられればよかった」と話したという。これに対し、片山善博・同県知事は「公益性を考えているのか。憤りを感じる」と再検討を求めた。
鳥取県によると、出雲の乗車率は約3割。同社は長距離夜行列車の不採算路線の見直しを進めているが、同県は代替機関がないとして11月、島根、兵庫両県知事との連名で、運行継続を求める要望書を提出していた。【松本杏】
12月19日朝刊
(毎日新聞) − 12月19日17時15分更新

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2005年12月19日

【宮崎】有志が高千穂鉄道の気動車を清掃

宮崎県の高千穂鉄道は台風による自然災害から鉄橋が流されるなどして、再建の道がほぼ絶たれた感が強くなっています。当ブログでも折に触れて動向を見ていますが、そんな中、有志の方々が気動車を清掃して存続を求めました。こうした熱心さが関係機関などを動かしてくれればと思います。しかし万事がお金で動く世の中ゆえ「資金不足」は動かしがたい事実として廃止の決定は変わらないかも知れません。不特定多数の有志が寄付し合って観光鉄道として保存する形も考えられますが、それとて実現は難しいのでしょう。すでに関係者各位がありとあらゆる知恵を出しておられるのでしょうし。それでもなおただの汽車旅好きの観光客の立場としては東洋一の鉄道橋、高千穂鉄橋があるこの路線はたとえ部分開通ででも残して頂きたいものであると思っています。
18日付け共同通信の記事から抄録します。

廃線に反対し車両清掃 高千穂鉄道の沿線住民

台風14号で激しい被害を受け、廃線の見通しとなっている高千穂鉄道の沿線地域で18日、廃線に反対するため住民らが車両などを清掃するイベントを行った。
高千穂駅では、存続支援に取り組む高千穂町出身の作家高山文彦さん、沿線の日之影町出身の漫画家赤星たみこさんや地元住民ら約250人が参加。前日からの雪も残る寒空の中、ブラシやぞうきんなどを持ち寄り、観光用車両「トロッコ神楽号」など4両を洗った。
9月の台風以降運休が続いているが、この日は駅構内で参加者を乗せて約3カ月ぶりの“再開運転”も実現。運転士の斉藤拓由さん(31)は「これで終わりにしてはいけない。どんな形でも残してほしい」と訴えた。
(共同通信) − 12月18日18時17分更新

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2005年12月18日

【福井】福井鉄道の始発電車が雪で脱線

例年にない大雪が降り続いています。福井県では踏み切りの雪に乗り上げて列車が脱線してしまいました。きちんと除雪作業をしていれば鉄道は雪には強いはずなのですが、今回は作業員の方が判断を誤ってしまったみたいです。が、今朝脱線した福井鉄道の電車は読売新聞オンライン版が伝えるところでは始発だったようです。福井鉄道では始発の前に除雪車の運転はしないのでしょうかね。経営が苦しい中小私鉄の宿命として作業車の運行経費を切り詰めているのだとすれば、厳しい現状を目の当たりにする思いです。「安全のため」という明確な意図の下にお金を使うのであれば、たとえば暖房費を取る宿みたいに冬季特別運賃として通常期より若干上乗せした運賃を取ってもよいのではないかと思います。そうなるとやはり乗客離れが起こるのでしょうかね・・・。難しいところです。
共同通信が配信した産経新聞オンライン版の記事を抄録しておきます。

雪に乗り上げ列車脱線 福井鉄道の踏切で けが人なし

18日午前8時ごろ、福井市の福井鉄道福武線の花堂北踏切で、武生新駅発田原町駅行き普通列車が、線路に降り積もった雪に乗り上げ、先頭車両の4個の前輪が脱線した。乗客乗員計38人にけがはなかった。
福井南署の調べでは、列車は進行方向に向かって、線路から左に約15センチほどずれたという。復旧は同日午後の見通し。
福井鉄道によると、列車には除雪が必要と判断した場合、停止して線路の雪を取り除く作業員が2人乗っていたが、踏切付近は「降雪が少ないと判断し、除雪しなかった」という。
福井地方気象台によると、同日午前8時の福井市の積雪は約62センチだった。
共同
(12/18 12:27)

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2005年12月17日

【滋賀】京阪電車が受験生を応援

大学入試センター試験を間近に控えるシーズンとなりました。大学を受験する諸君はもちろん、まだ遊び盛りの小中高生らも気の抜けない日々を送っていることでしょう。そんな中、京阪電車では受験生の合格を祈願して面白いものを無料で配布すると京都新聞が伝えています。記事のタイトルには合格を<「砂」ポート>という言葉が。果たしてどのようなおまじないなのでしょう。鉄道関連で合格祈願といえば、縁起の良い駅名の入場券というのがすぐ頭に思い浮かぶのですが・・・。
16日付け京都新聞電子版の記事から抄録します。

合格を“砂”ポート
京阪電鉄が大津4駅で 滑り防ぐ砂配布

受験生たちの志望校合格を願って、京阪電気鉄道は、電車の車輪空転を防ぐ砂を袋に入れた受験応援グッズ「勝利を砂(サ)ポート」1500個を、19日から大津市内の石山坂本線の4駅で初めて無料配布する。
滑り防止の砂は、同社では線路が車道と併用で坂が多い石山坂本線のみで使用している。「滑らない」という砂の験を担ぐ初の試みで沿線の受験生を励まし、利用増にもつなげることにした。
応援グッズは、実際に使っている滑り防止砂約6ミリグラムをお守りの形にしたビニール袋に入れた。利用者が多い京阪石山京阪膳所、浜大津、皇子山の各駅で配布用の箱に入れて、自由に持ち帰れるようにする。1月31日まで配布し、好評であれば追加する。
(後略)

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2005年12月16日

【列車】寝台特急「出雲」は来春限り?

以前のエントリーで書いた寝台特急「出雲」の廃止がどうやら具体化の動きです。国鉄がいくら民営化したといってもまだまだ根本は役所でしょうから、廃止するといえば廃止するわけで、あとは「ご理解頂きたい」という決まり文句で逃げ切るという形が見えています。
自治体のほうでどうしても残したいというのであれば、発着駅は「東京」という固定概念を捨てること。自治体が協力し合って自前で立派な客車を作り走らせるという考えがあってもいい。また、前にも書きましたが、寝台列車の種別は特急や急行にこだわらないことも大事だと思います。快速化にしてもいいではないか。大体廃止する理由のひとつに車両が老朽化したからという以上、偉そうに「特別急行」を名乗る編成ではなかろうに。「特急」のくせに車内販売すらまともに行なわれていない。
「出雲」は東海道本線の米原から西は全て西日本旅客鉄道の域内を走ります。それなら東京〜米原間を廃止し、米原駅を発駅にして東京発最終のひかり号から米原駅で、またのぞみ号から京都駅でそれぞれ連絡し、京都を大体零時頃に発つダイヤでゆっくり山陰本線を走っていくのもよいし、どこかの駅で停泊して乗客にゆっくり眠っていただくのもよい。寝台特急だからといって高速で限りなくぶっ飛ばす必要はない。いかに快適に夜を過ごしてもらえるか。眠ってもらえるか。腹が減ったときに食べてもらえるか。目的駅に着いたときに少しでも満足感を持ってもらえるか。何かというと速度の議論がすぐに出てきますが、それも場合や列車によりけりです。などといろいろ妄想を書いてもなくなるものはなくなるのだろうな。
廃止の理由に乗客減が必ず上がりますが、寝台列車に関しては「二度と乗りたくない」気持ちにさせるよう会社側が結果的に仕向けているとしか思えない。少しくらい客車がボロくても「汽車」が好きな職員が「きちん」と手入れして運行すれば乗る人はいますよ。合理化が進んでそうした職人さんが少なくなってしまったのでしょうか。
16日付け産経新聞(共同通信配信)の記事を抄録してみます。

寝台特急「出雲」廃止も JR西、乗客減で検討

JR西日本は16日、来年3月のダイヤ改正で、東京と出雲市(島根県)を結ぶ寝台特急「出雲」の廃止を検討していることを明らかにした。
飛行機や高速バスに押され、乗客の減少が続いているため。同じ区間を岡山経由で結ぶ寝台特急「サンライズ出雲」は存続させる。
「出雲」は1972年3月にデビュー。東海道線、山陰線経由で1日1往復し、出張や観光のほか、年末には帰省にも利用されている。最近は乗客が平均約80人と、ピーク時の3分の1に落ち込んでいる。
JR西日本の幹部は「運行が非効率な上、車両が老朽化しており、東京の車両基地も手狭になっている」と廃止検討の背景を説明。既に沿線の自治体にも伝えた。
兵庫、鳥取、島根の3県はJR西に存続を要望。国鉄出身の澄田信義・島根県知事は「山陰と東京をつなぐ貴重な交通手段。国鉄時代にかかわりもあり、思い入れがある」と話している。
JRの寝台特急は、ことし10月のダイヤ改正で「彗星」(京都—南宮崎間)がなくなるなど廃止が相次いでいる。(共同
(12/16 08:29)

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2005年12月15日

【千葉】いすみ鉄道がBDF車の実験へ

環境問題というと必ずといっていいほど悪役になるのがディーゼルエンジンです。もっとも、ディーゼルエンジンそのものが悪いとは言い切れず、日本の場合は軽油の脱硫が西欧の水準まで成されていないがために汚い黒い煙(パティキュレート)が出やすいのだとか。ディーゼル車に日が当たらないのは、はっきり言って軽油の質が悪いのと、ディーゼル車なのだからこんなものでよかろうと自動車メーカーらがまともにディーゼルエンジンと燃料の開発に取り組んで来なかった結果が招いたことではなかろうか。自動車評論家の一部が日本ではお目にかかれないような素晴らしいディーゼル自動車が西欧ではわんさか走っていると言います。日本は今やアメリカと肩を並べる自動車生産大国とはなりましたが、本当にいいものを作るためにはまだまだ欧米から勉強すべきことが沢山ありそうです。たとえばコモンレールという高い効率の燃焼システムを実用的に発展させるきっかけとなったのはデンソーの技術者だということもあり、たくさんある可能性をみすみす日本は国内で捨てているような気がするのです。
さて、ディーゼルエンジンを利用する乗り物としては鉄道の気動車もその仲間です。千葉県のいすみ鉄道(前・国鉄木原線)では廃食油を再利用する植物性の油を用いて気動車を運行する実験を始めるようです。この油はバイオディーゼル燃料、BDFなどとも称されます。軽油に比べて黒煙はおよそ3分の1で硫黄分は排出されないとされています。ただし、現状では品質管理やコスト面で難しい点があり、どれだけ普及するかはこれからの環境施策やディーゼルエンジンを比較的よく使う企業などの取り組みいかんにかかっています。
すでに地方自治体の中には試験的にバイオディーゼル燃料を使って路線バスを運行している例がいくつかあります。鉄道でこうした取り組みの姿勢を見せるのはいすみ鉄道が初めての例だそうです。バスや鉄道で使われるディーゼルエンジンの排気量は結構大きいのできれいな排出ガスが望めるというのは環境面での効果は大きいはずです。いすみ鉄道の動きが広まって、ただの一実験例で終わることがないよう成功を祈っています。
15日付け毎日新聞がこの動きを伝えています。

いすみ鉄道:廃食油を再利用し運行 千葉の3セク実験開始

千葉県大多喜町などが出資する第三セクター「いすみ鉄道」が15日から、ディーゼル列車の燃料に廃食油を再利用したバイオディーゼル燃料(BDF)を使う実験を開始する。BDFはバスなどに使われるが、鉄道への利用は初めてという。07年度にもBDFによる営業運転を実現させたい考えだ。
いすみ鉄道は外房線の大原駅を起点にする全長26.8キロのローカル線。BDFは植物や動物の油脂から作られ、エンジンを新調する必要もない。
実験は終列車後の夜に行う。まず軽油にBDFを5%混ぜて加速時間を調べ、軽油だけの場合と比較しながらBDFの量を増やしていく。
大多喜町は昨年、揚げ物などで残る廃食油を一般世帯や給食センターから回収する仕組みを作った。実験期間中は民間企業からBDFの無償提供を受けるが、運行にめどが立てば自前の製造プラントも用意するという。町は「資源循環型社会のモデルケースにしたい」と意気込んでいる。【寺田剛】
毎日新聞 2005年12月15日 3時00分

▼<Google検索/いすみ鉄道+bdf>

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2005年12月14日

【車両】201系通勤型電車体質改善車

201系体質改善車

201系をまだまだ使えるよう延命工事を施した車です。従来車との外観上の違いは客室窓の交換、戸袋窓の埋め込み、雨どいの処理などです。内部も座席を中心に変更が加えられています。むろん先輩格の103系もすでに同様の改造が施されており、西日本では国鉄車両を骨の髄までしゃぶるつもりのようです。

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2005年12月13日

【香川】琴電に女性専用車両復活

女性を痴漢被害などから守るために、女性専用車両の導入を進めている鉄道会社が多くなっています。女性専用車両については今でも賛否両論あるようで、専用車両導入によって女性の乗車マナーが悪くなったという意見や、中には専用車両導入によって、痴漢の冤罪被害に泣く男性が減る可能性があって一安心という極端な意見さえあります。それを言うなら「男性専用車両」を設けてからの話だろうと突っ込みたくなりますが、仮に男性専用車両を作ると女権論者から鉄道側に攻撃の火の手が上がるかも知れない。
四国からそんな女性車両導入の話題です。一度は混雑すると批判されて立ち消えになったのですが、忘年会シーズンをにらみ主として酔客予防のために導入するようです。今回は利用者自体が少なくて反発が少ないとか。
13日付け朝日新聞がこの話題を伝えています。

2両編成の「ことでん」に女性専用車両 高松

2005年12月13日09時26分
高松琴平電気鉄道は、忘年会シーズンの週末深夜に運行している増発便に「安心して乗りたい」という女性客の声に応え、女性専用車両を設けた。
02年にも導入したが、2両編成だけに、混雑した車両に乗った男性客が反発し中止に。だが痴漢や酔っぱらいを気にせず乗れる車両を望む女性客は多く、復活した。
今回は今のところ利用者が少なく、反発も少ないという。利用者減で経営再建中の同社担当者は「胸をなでおろしていいのか、頭を抱えるべきなのか……」。

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2005年12月12日

【車両】207系通勤型電車

207系通勤型電車

207系西日本旅客鉄道が平成3年から量産を始めた通勤用電車です。これまでの国鉄が作った通勤車両の置き換えとして増備され、京阪神の主な路線で日常的に見ることが出来るほどの勢力となっています。運転士による速度超過から2005年4月25日に福知山線の曲線区間で脱線事故を起こし不幸にして100人を超える死者を出す惨事を招いた車両として、悪い意味で有名になってしまいました。
分割・併合があまり必要ではない東海道・山陽本線などからは321系の登場によってやがて少数派となっていくでしょう。脱線事故後、いろいろ批判を受けた207系ですが、乗り心地のよさや広い窓による開放感などにより、これまでの国鉄車両を凌ぐ車だとわしは思っています。なお、車体の帯色などの装飾デザインは事故の遺族や負傷者各位の感情に配慮して321系と同じようなものになるそうです。

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2005年12月11日

【香川】多度津駅でポイントミス

へえ。こんなミスもあるのだな、という一件。
多度津駅でポイント切り替えミスのために、本来は予讃線に入る特急列車が土讃線へ。誰もしばらく気付かなかったといいますからちょっと怖いです。後掲の記事中、対向列車が接近していたらポイントは切り替わらないと書いていますが、ポイントを通過してしばらく走った後はどれほどの安全装置が働いているのか知れたものではありません。仮に列車同士の衝突はないにしても、自動車や人間など他の障碍も十分考えられます。鉄道に関する事件、事故が毎日のように起こる昨今、鉄道会社側には本当に気をつけていただきたいです。しかし、当時の乗客数が4人というのはちょっと寂しいですな。
共同通信配信の11日付け産経新聞オンライン版の記事から抄録。

特急が進路間違え走行 多度津駅で切り替えミス

11日午前5時40分ごろ、香川県多度津町の多度津駅で、高松発宇和島行き特急「いしづち」が本来の進路である予讃線を外れ、高知県に向かう土讃線に進入するトラブルがあった。
駅係員がポイントを切り替える際、スイッチ操作を間違え、運転士も誤った行き先表示が出ていることに気付かなかった2重ミスをしていた。
JR四国によると、運転士は約2.8キロ進んで間違いに気付き停車。その後指令に従い、約1キロ先の金蔵寺駅で折り返し、約20分遅れで多度津駅から本来の進路に戻った。乗客4人にけがはなかった。
多度津駅の係員が進路の確認を怠ったことが原因。対向列車はなく衝突事故の危険はなかった。
土讃線は単線だが、対向列車が接近している場合には、ポイントが切り替わらないよう衝突防止の安全装置がついているという。
同社広報室は「再発防止に努めたい」としている。(共同)
(12/11 16:36)

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2005年12月10日

【千葉】房総特急183系が引退

183系特急「かいじ」房総特急として親しまれた183系電車が昨日、引退しました。国鉄色の編成で最後までよく頑張りました。今後は定期運用こそ外れますが、臨時列車の仕事でしばらくは生き残るとか。ご苦労様でした。
今にして思えば、183系は眺めたことがあるだけでたぶん一度も乗っていないと思います。似たような形をした189系の「あさま」にはたくさん乗ったので個人的には良しとしておきましょう。
ヤフーニュースに配信された9日付け毎日新聞オンライン版の記事から抄録。
(写真は183系特急「かいじ」号です)

特急183系:総武・成田線に新型車両、きょう“ラストラン” /千葉

◇33年間、お疲れ様/あしたから、よろしく
JR東日本千葉支社は10日のダイヤ改正で、総武線特急「しおさい」、成田線特急「あやめ」に新型車両「E257系」を導入する。これに伴い、(略)1972年のデビュー以来、「房総特急」の名で知られた「183系」は9日限りで県内の特急定期運転の第一線から退く。今後は臨時列車などに使われる。
新型車両は01年導入の中央線特急「あずさ」「かいじ」用がベースとなっており、昨年10月導入の内房線特急「さざなみ」、外房線特急「わかしお」と同型。大きな窓と高い天井が特徴で、スムーズに加減速ができるため、乗り心地もよい。最高時速は183系に比べ10キロアップの130キロ。
また183系の車体は肌色をベースに、側面の窓周辺を赤い帯で強調した旧国鉄時代の塗装を続けてきたが、新型車両は房総半島の海の「ブルー」、菜の花の「イエロー」、砂浜の「ホワイト」を使ってデザインされている。【木下豊】
12月9日朝刊
毎日新聞) − 12月9日16時26分更新

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2005年12月09日

【宮崎】高千穂鉄道前途多難

以前のエントリーで取り上げた高千穂鉄道(旧・国鉄高千穂線)のその後です。ヤフーニュースへ配信された共同通信社の記事では部分的な再開すら厳しく、廃止へと動き始めているようです。望みがある報告としてがんばれ! 高千穂鉄道!と沿線の町!さんの12/9のエントリーに対するコメントでは今月20日に改めて取締役会を開き、部分運行するか全面廃止かを決めるそうです。
過去のニュースを見てみますと、たとえば11/18付け日経の記事によりますと、仮に全線を復旧させた場合には今後10年で40億円を超える資金が必要になるらしく、細々とした観光鉄道という性格では経営的見通しは暗そうです。10年で40億。ということは1年で4億円。悪徳公務員が税金を何百億円というお金を私利私欲のために無駄遣いしているニュースを目にするたびに、地方の鉄道路線を救うための経費として使うことが出来ればどれだけ役立つ(お金)だろうかと思います。
#このエントリーは一部本家散歩写真のエントリーと内容が重複します。

以下はヤフーニュースへ配信された共同通信社の記事の抄録です。

高千穂鉄道、廃線へ 部分運行も断念

9月の台風14号で線路が寸断され全面運休が続いている宮崎県の第三セクター、高千穂鉄道が廃線となる見通しであることが9日、関係者の話で分かった。同社内で検討していた被害の少なかった区間での部分的な運行再開も断念する見込み。
高千穂鉄道は9日、取締役会を開催。社長の黒木睦郎高千穂町長は記者会見で「経営ということで言うなら厳しい」と語り、高千穂−槙峰間の約20キロの部分運行についても、実現は厳しい状況であることを明らかにした。
これに加えて、同鉄道の筆頭株主である宮崎県が部分運行に難色を示し、出資している沿線自治体の大半が廃線論に傾いており、廃線が不可避の状況となった。
(共同通信) − 12月9日22時0分更新

こちらは11/18付け日本経済新聞オンライン版の記事を抄録したものです。

高千穂鉄道社長、全面復旧は困難との見方

台風14号で鉄橋が流されるなど線路が寸断され、全面運休が続いている宮崎県の第3セクター、高千穂鉄道は18日、延岡市で取締役会を開き、全線を復旧した場合、今後10年間で40億1000万円の資金が必要になるとの試算を明らかにした。取締役会後の会見で、同社社長を務める黒木睦郎・高千穂町長は「経営としてみれば厳しい数字だ」と述べ、全面復旧は困難との見方を示した。
同社の試算によれば、利用者は今後も減少を続け、10年後の2015年度には23万3000人(04年度比36.2%減)となる。この結果、運賃を改定するなどの経営環境の改善をしても、赤字は年々拡大し、06−15年度の累積赤字は5億6000万円まで膨らむという。
また、鉄道設備の維持では、経費を抑えるため、車両を2両減らし、残る5両も更新をせずにエンジンなどの交換で対応しても2億5000万円が必要になるほか、車両検査に8000万円、鉄橋の塗装に4億8000万円など計8億1000万円かかるとしている。

■その他メディア
▼毎日新聞『高千穂鉄道:存廃問題で知事「部分復旧も困難」−−県議会 /宮崎』
▼徳島新聞『12月にも会社存廃の結論 台風被害の高千穂鉄道』

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2005年12月08日

【車両】205系通勤型電車

205系通勤型電車

205系は国鉄末期の昭和60年に登場しました。201系に比べて低いコストで作れるようにし、搭載機器や台車などが新しく設計されました。ステンレス製車体であるため塗装の手間が要らず、運用コストが安くなりました。
東海道・山陽本線で走っているのは4編成しかないため、見かける機会が日によっては少ないかも知れません。
写真は国鉄時代に大阪駅にて撮影したものです。

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2005年12月07日

【滋賀】2代目京阪石山駅

2代目京阪石山駅

旧・京阪石山駅(2代目)の様子。
新駅は約170m浜大津寄りに建設され、2005年4月1日から営業を開始しています。京阪電車大津線公式サイトによりますと、この新駅の位置は昭和28年まであった初代石山駅とほぼ同じなのだそうです。写真の旧駅は初代の駅を移設した2代目であり、3代目開業によって元に戻ったという訳です。
小さな駅でも面白い歴史があるものですね。
なお写真の撮影日時は2005年3月26日、午後2:30頃です。

■参考リンク
▼o2stations【第5回:石山坂本線京阪石山駅】

投稿者 うえの : 19:37 | コメント (0) | トラックバック

2005年12月06日

【車両】117系近郊型電車

JNR117系100番台

117系近郊型電車(写真は窓が広い100番台の車です)。
昭和54年に登場以来、長らく新快速電車として東海道・山陽区間や東海地区を疾駆しました。
登場当初は全席転換式クロスシート(一部固定)で、それまで新快速用として使われていた153系や165系の直角シートよりも豪華ないでたちでした。今でこそ普通の電車でさえ特急並の座席がついていますが、1等車やグリーン車ならともかく特別料金が不要な快速や普通の電車(三等車)が進行方向にあわせて座席の転換を可能にするとは昔の国鉄では考えられなかったことです。しかし京阪間では、京阪電車阪急電車がさらに豪華な無料特急をとっくの昔から走らせていた訳で、遅すぎた改善でした。所要時間では国鉄が圧倒的に短かったのですが、運賃はほぼ2倍だったので京阪阪急で用事が済むのならなるべく乗らないようにしていた人が多かったです。現在は滋賀県内沿線の人口が増えたこともあって新快速は大盛況となっています。国鉄の頃に比べると隔世の感があります。

JRW117系 JRW117系100番台

民営化後の117系です。オリジナルの色で残っている編成もあれば、すっかり塗り替えられてしまったものもあります。上の2枚の写真はいずれも登場当時のままの色です。左側は初期型で、窓が二段になっています。右側はこの撮影位置からは判然としませんが、一段下降式窓に変更された100番台(クハ116−101)の先頭車です。

JRC117系 JRW117系8連

写真左は東海旅客鉄道の117系電車です。当初は関西圏と同じ色でしたが、民営化して後にこのような色に変更されました。写真右は福知山線用に色が変更された西日本旅客鉄道の117系電車です。ラッシュ時の乗り降りを考え、乗降扉付近はロングシート化されています。一部編成の組替えが行なわれていて、この列車はクハ116−304以下8連の固定編成です。

JRW117系紀勢西線 115系3500番台

写真左は紀勢西線の117系です。165系が去った後にやってきました。写真右は115系となった117系です。117系に代わって221系が新快速として活躍を始めたあと、余剰となった117系車両は岡山へ転出する際115系3500番台として中間車化されました。色も湘南色となって山陽路で活躍しています。

国鉄165系新快速 221系新快速

ついでですので、過去の新快速電車を2枚。左が急行「鷲羽」廃止で新快速運用に就いた165系。低い窓の153系も現役でしたが、あまりカメラを持たない少年だったため残っているのは当時撮った新快速の写真はこれだけです。右の写真は登場後間もない221系。山科駅に入るところです。颯爽と登場した221系ですが、すぐに223系に主役の座を奪われ、急行に使われた経験さえあるのに今では快速・普通電車として長い余生を送っています。

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2005年12月05日

【車両】201系通勤型電車

クハ201−92

12/3のエントリーで新造の321系をご紹介しました。321系の勢力が拡大するにつれ、やがて国鉄時代からの通勤電車が東海道本線から姿を消すでしょう。今のうちに元気な姿を収めておきます。
今日は201系です。現在でも大阪環状線や奈良線で使用されている103系を置き換えるべく製造された通勤電車です。最初の編成が登場してからすでに四半世紀が過ぎようとしていますが、国鉄時代に生まれた通勤電車にしては乗り心地が良い車です。
写真は出番を待つクハ201−92以下7連。

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2005年12月04日

【列車】寝台特急「出雲」よ、お前もか

今春のダイヤ改正では寝台特急の代名詞的な「あさかぜ」や「さくら」が廃止されるなど、縮小、廃止の動きが顕著に見られるようになってきました。
マイナーな存在ながら食堂車(非営業)を連結してしっかり残っている特急「出雲」も廃止に向けて具体的な議論が始まっているようです。
経路は一部異なるものの、東京からは同じ目的地に向けて快適な電車寝台特急「サンライズ出雲」も運転されていることから、採算性などを考えると古い客車列車のほうは廃止してもやむなしというところなのでしょうか。
いつも思うことですが、寝台特急は競争相手とされる夜行バスと比べて定時性では優位に立つものの、それ以外では運賃、居住性などを含めてかなり劣っている面が多々あります。
寝るだけのベッド使用料(B寝台で¥6300)は快適なビジネスホテルより高価。しかしベッドメイキングは乗客の仕事です。乗ってしまえば供食の便は皆無。車内販売は無い、或いはごく限られた区間と時間に行なわれるだけ。乗車前に食べ物を色々仕込んでおくのも乗客の仕事です。走り始めたら深夜帯ゆえほとんど停車しない(そのくせ山陰本線はディーゼル機関車牽引により、足は遅い)し、したとしても買い物の時間はわずか。もっとも店自体開いていないでしょう。よほど寝台列車に乗りたい、または乗らざるを得ない人以外は敬遠するのは当然です。
これで特急を名乗るとは片腹痛いわけで、かなり前から議論されているように「寝台列車」という種別を作って利用しやすい運賃で乗れるようにするか、座席車を併結したうえで思い切って快速化してしまうかすれば、まだ延命は図れるかと思います。
いずれも理想でしかないのは分かっていますが、関連する自治体さんのほうでどうしても残したいのであればこうした提案も一つの方策かとは思います。
使われる客車自体が大変古く、一回に走る距離も長いために劣化も相当なものと思います。新しい車がほしいところではありますが、もともと乗車定員が少ない寝台列車で乗客も少ない路線で運行させるには床面積当たりの売上げという点だけ考えても鉄道側は首を縦には振らないでしょう。なにしろ、運行区間が旅客鉄道3社にまたがっているのですからそれぞれの利益配分を考えると尚更です。
輸送の主役が鉄道であった時代はもうとっくに終わっています。これだけ乗り物が多様化した現代なのですから、多様化に見合った乗り物相互間の連携、融合というものを考えた方が良さそうです。

特急「出雲」廃止のニュースを11/30付けで日本海新聞が伝えています。抄録しておきます。

特急「出雲」廃止を検討 JR、年内にも結論

東京と山陰を結ぶ寝台特急「出雲」について、JRが廃止を含めた運行の見直しを検討していることが、28日の鳥取県議会企画土木常任委員会で明らかになった。JRは12月中にも運行を打ち切るかどうか結論を出す方針。は観光面への影響などを懸念し、鳥取、島根両県と連携して存続を訴えていく構えだ。
JRの長距離夜行列車は年々、利用者が減少。今年3月には「さくら」(東京−長崎)と「あさかぜ」(東京−下関)が、10月には「彗星」(京都−南宮崎)が相次いで廃止されており、出雲も利用者はピーク時の三分の一以下に落ち込んでいる。
JR西日本広報室によると、運行の見直しは▽非常に悪い採算性▽車両の老朽化▽ライフスタイルの変化によるレジャー型利用へのシフト−などが主な理由。共同運行するJR東日本JR東海とともに三社で存廃を含めて検討を進め、結果については12月中に公表する方針だ。
この動きに対しでは、今月下旬に入って鳥取・島根の両県と合同でJR三社を訪れ、出雲の永続的運行を求める要望書を提出した。特に、余部鉄橋の架け替えや両県内の高速化など、多大な地元負担を前提に路線整備を進めている点を強調したという。
県交通政策担当課長は「多大な地元負担をして余部鉄橋を架け替え、利便性を図ろうという中で、採算が悪いというだけで廃止するような、逆行する動きはどうか」と指摘。現在、但馬地方と東京を直結する路線はバス・飛行機を含めて出雲しかなく「地域の重要な足として今後も存続を訴えていく」としている。
出雲は1947年6月、大阪−大社間の準急として運行開始。61年10月に東京発着となって以降は、山陰方面へのブルートレインとして定着している。朝の余部鉄橋を通過する勇姿は現在でも多くの鉄道ファンをひきつけ、撮影ポイントとしてアマチュア写真家らに親しまれている。

東日本西日本のいずれの車両紹介ページにも客車の「出雲」が掲載されていないのは来る日の前触れか?
後日、ゆっくり捜してみたら西日本の寝台特急のページに掲載されていました。失礼致しました。

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2005年12月03日

【新車】321系通勤形車両

321系D2編成

12/1から営業運転を開始した321系電車です(撮影12/2)。
写真は京都15時05分発西明石行き199C列車、D2編成でした。この先頭車の車番はMC’320−2です。
発車の際に聞こえたモーター音は音質的に柔らかい印象がしました。外観は正面が黒色で締まって見えるため通勤電車には勿体無いような高級感が出ています。
時間の都合で試乗は叶いませんでしたが、これはイケそうな通勤電車です。
新造車両に限って言えば、500系新幹線を始めなかなかのデザイン力があるのに、旧来の国鉄車両に施す妙な細工の感覚は一体どう理解したらよろしいのでしょう。デザイン陣の奮闘を切に願います。

113系C11編成 113系3800番台

湘南色を廃した俗称カフェオレ塗装の113系(画像左)と113系3800番台の中間車から先頭車に改造したもの(画像右)。乗る気がしない色とデザインの代表格。

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2005年12月02日

【地図】関西日帰りおでかけ道路地図

関西日帰りおでかけ道路地図車でお出かけの時はどんな地図をお使いになりますか。今ではDVDやHDDを搭載した電気仕掛けの道路地図を装備している方も多いと思いますが、わしはまだまだ紙の地図派です。今日は一冊面白い道路地図をご紹介します。近郊の観光道路地図を一冊と思い、10万分の1という使いやすい縮尺というだけでたまたま買い求めたのが昭文社の「関西日帰りおでかけ道路地図」です。
(昭文社による簡単な概要などはマップルショップのメニューから【[地図]++→[道路地図各種(ブックタイプ)]→目的別各種地図】の順でご覧下さい)
大して内容も見ずに買った訳ですが、これが大当たりでした。各地の名所、名産品、温泉地などが具体的に示されているのはもちろん、隠し味として鉄道の「廃線跡」が載っているのが秀逸です。これは車の旅行者のみならず鉄道旅行者にとっても好都合な一冊と言えましょう。姉妹書として「関東日帰りおでかけ道路地図」が出ているようです。こちらは中身を見たことがないため廃線跡が記載されているかどうか不明ですが、同じ編集方針であるならば載っているはずです。
本体価格は800円+消費税。企画の段階で鉄道好きな方がいらしたのか、或いは単に歴史的な観点から載せておこうということになったのか・・・。経緯はどうであれ、今時1000円でお釣りが来る値段でこれだけ手間のかかった地図というのは大変有難い。逸品です。

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2005年12月01日

【京都】京都市電1829号

廃止されて長年の月日が流れた京都市電。線路はなくなりましたが、今でも路面電車として走っている車両もあれば、施設として有効利用されているものもあります。せっかく解体を免れて保存はされたものの、管理上の事情からうち捨てられて朽ちていく哀れな車両もある中で、比較的良好に使われている市電の車体をご紹介します。
この京都市電1800形が置かれているのは京都市伏見区の柴田屋敷町にある公園内です(近鉄伏見駅下車すぐ)。同町自治会の集会所として使われていて、内外ともに程度は良好です。

京都市電1829(1) 京都市電1829(2)

車体前後の様子。西向き正面(画像左)は行き先表示の部分が埋められています。ヘッドライトに挟まれて残っている板は「ワンマンカー」表示のためのもの。東向き正面(画像右)はかなり原型に近い状態と思われます。

京都市電1829横顔 京都市電1829車体番号

横顔を一枚(画像左)。車体側面に残る市交通局の紋章と車体番号(画像右)。綺麗にペンキが塗られています。

京都市電1829台車 京都市電1829コントローラー

台車(画像左)の状態もなかなかのものです。車内には入れないため窓越しにコントローラー部分を撮りました(画像右)。木の内装がどこか温かみを感じさせます。

京都市電1829俯瞰

車体を俯瞰で見てみます。集電用のビューゲルは撤去されています。ヘッドライトの片目が外れてしまっているのが可哀想です。割れてはいないので修理は比較的容易と思われます。

■参考サイト
▼京都市電の廃線跡を探る

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