3年ほど前から、絵が描きたくなった。中学の美術の時間に運動靴を描く課題。出来上がった絵を見て、自ら封印をしたのだが、絵を見るのも好きだし、美術館のもよく行く。
私にも描けたらいいな。とは思いつつ、無理、無理。
でも、旅先でチョコチョコって描けたらいいな。旅手帳にメモ的に絵が描けたらいいな。
いたずら書きは出来ても写実は出来ぬ。と思っていたら、こんな本に出会い。
文字にも自分だけが読める文字と人に見せる文字が有って、全然違う。
絵だって同じ。そうか、そう言うことか。似せて描こう。とは思わずにとりあえずは、自分が楽しめれば良いんだ。と気付いて3年。
描いては見た物の、自分でも目をそらしたくなる代物。幼稚園の子の方がもっと上手に描けるだろうに。
そんな事をしたのが3年前。描きたい気持ちも忘れていた。それが、またまた同じ著者の絵が描きたくてたまらない!って本に春に出会った。
何かの縁かも。と読んでから、スケッチ帳を買う。
すると本屋のNHKテキスト売り場で「日帰りで楽しむ風景スケッチ」を見つける。
縁だ、縁だ。私の絵が描きたいって思いだ。
と、言うことで小学生の気分になって、ヘタだって良いじゃないか、絵を描くことを楽しもうよ。
描けないなんて、思わずに描けば良いんだよ。
熱しやすい自分の性格はよくわかっている。
描きもしないのに大小のスケッチブックを買い集めたり、絵の具もあれもこれもとするに違いない。
挙げ句に、やっぱり上手くかけない。と止めるに決まってる。
絵の具はあきらめて、前にもらった水彩色鉛筆を使って、スケッチブックだって、安いのを買いなさいね。と心の声が言う。
そうだよね、そうだね。と自分の声に答えながらも、何も出来ないから、とりあえずは自分の撮った写真を写し取って、描いてみよう。とトレーシングペーパーとチャコペーパーを買って来る。
うふふ、楽しいじゃない、絵を描くって。
まだまだ、小学生の絵には違いないけど、楽しい。
しかし、外で写生するには、恥ずかしいし、場所がわからない。公園の隅で隠れて描く私である。
習いに行くにも恥ずかしい。かっこよく言えば独学で3ヶ月が過ぎた。
上手下手は考えまい。好きこそ物の上手なれ。
旅に出掛けたときに、ひょいと描く自分の姿を想像しながら、描いている。
キャー、格好いい。
なんて、完全な想像かなぁ。
やっぱり、絵の具が欲しいと思うこの頃である。